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【解説】ATISについて(※随時更新)

この稿は、厚木基地のATIS(Automatic Terminal Information Service)につい
て完全解説を目指す。ATISは24時間エンドレステープで流しており、更新は
(厚木の場合)原則として1時間おき。
いつでも聴けて、繰り返し同じ内容を喋っている事から、ABL(Air Band
Listening)の耳慣らしに好適なのは勿論、RWや気象情報等、なかなかに便利な
情報が詰まっている。
当面は思い付いた事から、書いてくが、随時更新して行くのでお楽しみに^^v
まずは、ある晴れた日の16時台のATISをモデルに、放送例を作ってみた…

【放送例】
Atsugi airport information K(iro)
with obserbed at 0700
wind 130 degrees at 3knots
visibility 30km
sky
FEW 2,000
FEW 4,000
FEW 20,000
temprature 6
Dew point -8
QNH 30.20
RunWay 01
field condition VMC
Delta east taxi way closed
South arresting gear No, wire
Advised you have informaton K(iro)

【訳文】
厚木エアポートが提供する。情報番号「K」※1
7時00分(GT+0)の情報※2
風向130度、風速3ノット(南東の風、1.5m)※3
視程:30km
天気:※4
2,000フィートまで…雲量1/8〜2/8
4,000フィートまで…雲量1/8〜2/8
20,000フィートまで…雲量1/8〜2/8
気温:6℃
露点:-8℃(※5)
気圧:30.20inch.Hg(1022hPa)※6
使用滑走路:01(※7)
気象状態:VMC(有視界飛行状態)
タキシング走路:D走路(東)は閉鎖
南側滑走路に於ける拘束制動装置(ワイヤー)設置なし※8
この放送を受信した旨は、情報番号Kとお知らせ下さい。

【脚注】
※1:通話表に従い「キロ」と読む
※2:時刻は国際標準時(GMT)で表現する。日本時間(GMT+9)では16時00分
※3:1ノットとは、1海里(1852メートル)毎時の事で、0.51m毎秒
※4:全天における雲の量
Few(FEW) …全天の1/8〜2/8
Scattered(SCT) 全天の3/8〜4/8
Broken(BKN) 全天の5/8〜7/8
Overcast(OVC) 全天の8/8
※5:結露する温度
※6:大気圧は「inch/Hg(インチ/水銀)」で表現するので、QNH=29.92が
760mm.Hg、つまり1013hPaとなる。これだとピンとこない場合、こんな計算
式でhPaに換算できる…

大気圧(hPa)=QNH値×25.4(mm)÷760(mmHg)×1013(hPa)

※7:滑走路は、その走行方向の360分儀を10で割った数で表現される。
01(ゼロワン)の場合北から10度方向、およそ北北東となる。
反対側は19(ワンナイナー)で北から190度方向、およそ南南西となる。

※8:通常は空母の飛行甲板に張られ、着艦する航空機のフックをこれに引っか
け、停止させる装置。厚木では空母への着艦資格試験のため、滑走路に装備可能。

※写真は2006年1月9日のHS-14 Chargers、本文とは関係ありませン^^;
【解説】ATISについて(※随時更新)_a0053837_1912536.jpg

# by d-back | 2006-01-09 12:16 | 厚木基地情報